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「ロードス島戦記」

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「若き騎士の旅立ち」リーランド6

投稿日時:2021/06/12(土) 06:57

 ヴァルン軍の本隊に合流。三日後に、いよいよ敵と決戦を行うという。
 神官戦士たちの好意で、エドは騎士らしくプレートメイルを譲ってもらう。

 ヴァルン軍は、あえて自分たちの存在を強調することで、ウインドを包囲している勢力の目を向けさせ、ヴァルン軍と戦うように仕向ける。
 弓兵による攻撃の後に、精鋭の重装騎士たちが突撃して行く。エドは、正規の騎士の戦いを始めて目の当たりにする。
 やがて、エドたちが加わった左翼の歩兵部隊も前進が命じられた。

 戦いはヴァルン軍の優位に進むが、ここで予定外の事が起きる。なんと、敵は攻撃を受けているにも関わらずウインドの攻撃を続行。城門が破られ、敵がウインドの城下へ雪崩れ込んでいった。
 戦いは城下での乱戦にもつれ込む。

 妖魔たちは、ウインド城下を好き勝手に暴れていた。あちこちで、ウインドの兵士が倒されていく。ヴァルン軍は、籠城していたウインド軍の状況がつかめず、とにかく王城を目指していた。
 妖魔たちと戦いつつ進むエドたちは、途中、一人のウインド騎士を助ける。
「神殿に女子供たちが避難している。そちらに妖魔どもが向かっていった・・・・」
 こう言い残して、ウインド騎士は息絶えた。助けに行かねばならないが、戦力をどう割くべきかマイリー神官たちは、一瞬、判断を迷わせた。

エド「オレ達が神殿に行く。最初から予定外の人間だからな」
神官戦士「わかった。頼むぞ」

 神殿前では、一人の女騎士を先頭にウインドの兵士がリザードマンの集団と戦っていた。
 その中でも、もっとも強そうなのはノーブル・リザードマンだ。
 ノーブルリザードマンは、援軍のエドたちの攻撃に味方が倒されると、魔法を唱えて変身する。

グリンウィル:「あれはもしや竜語魔法!?」

 竜人形態のノーブルリザードマンは、ブレスを吐いた。エドが炎を包まれる。強敵ではあるが、ビクトリアが毎ターン回復し、グリンウィルがありったけの援護魔法をかけ、ゼーラの弓がちまちまとHPを削り、最後はエドがとどめを刺したのだった。

<エピローグ>
 ウインド王国から南に伸びる街道に、三人の旅人がいた。グリンウィル・ビクトリア・ゼーラの三人だ。
 エドの姿はない。彼は、ウインド王国を救いに来た勇気と最後の決戦における功績を称えて、正式な騎士に叙勲されることになったからだ。
 ウインド王国の南には、山脈を越えた向こうに三人の賢者がいる国がある。グリンウィルが魔法の勉強をするために向かいたいというので、ビクトリアとゼーラも同行することにした。

 ビクトリア「じゃあ、そろそろ行きましょうか」

 やや小高い丘から自分たちが救った王国を眺めた後、名残惜しさを振り切るようにビクトリアが言い、グリンウィルとゼーラもうなづいて新しい旅の目的地に足を向けた。短い間だったが一緒に行動した騎士見習いの事を心に秘めつつ、いつかはこうなるはずだったと、踏ん切りをつけ、三人は足を前に出した。

「おおーい!」

 そんな三人に、大声で必死に呼びかける者がいた。馬に乗る何者かが、こちらに向かってくる。

ビクトリア「エド!?」

 やってきたのは騎士らしくプレートメイルを着込んだエドだった。

エド「良かった、間に合った!」
ビクトリア「なによ、見送りに来てくれたワケ?」
 エドは、馬から降りると、三人の元に駆け寄った。
エド「何言ってるんだ? オレも一緒に行くんだよ」
 エドは、馬から旅の荷物を降ろしながら、後から追ってきた従者に、馬は預ける。
ビクトリア「アンタ、騎士としての務めはどうするのよ?」
エド「いろいろ考えたんだけど、騎士の叙勲は断ってきたよ。オレはまだまだ未熟だし、もっと世界を見て回りたいんだ」
 エドの言葉に、グリンウィルはやれやれとため息をついた。竜語魔法の使い手と戦えるほどの騎士が未熟なら、この世界のほとんどの騎士は未熟と言うことになる。
 ビクトリアは、アンタはバカだとエドと口喧嘩を始める。そこへ新たな集団がやってきた。ヴァルン王国の騎士たちだ。その先頭に立っているのは、ヴァルン王国からの援軍の総大将を務めるタリス王子である。

 タリス王子「君たちも旅立つところか。間にあって良かった。今回の戦いでは、我が妻になる予定の女性を助けてもらい、とても感謝している」
 タリス王子が、わざわざ馬から降りて頭を下げてきた。エドだけはすでに事情を聴いていたのだが、孤児院の戦いで避難していた人々を守っていたのは、ウインド王国の姫だったらしい。
タリス王子「近々、彼女とは結婚式を挙げる予定だ。その時には、ぜひ君たちを招待したい」
 そう言い残して、タリス王子とヴァルンの一行は北の彼らの故郷に帰って行くのだった。

エド「さあ、オレ達も行こうぜ!」
 いつの間にか、南へ進む街道を歩き始めていたエドを、待ちなさいと怒りながらビクトリアが追いかける。その様子を見たグリンウィルとゼーラは、お互いの視線が合いどちらからともなく笑うと、先を行く二人に遅れまいと南へと歩き始めた。

 後にエドは、リーランド各地で名の知られた騎士となっていき、最後には、リーランドの東の地にて王となるが、ここでひとまず筆を置く。

「ヴァルンの神官戦士団」リーランド5

投稿日時:2021/06/12(土) 06:53

 向かう国の名前はウインド王国。北と西と南を繋ぐ街道に栄える都市国家。

 ノルドとウインドを繋ぐ街道には、いくつかの街と宿場町があるが、どこも防御を固めるか逃げ出す準備をしていた。ウインドの手前の宿場町に、ようやくたどり着く。町では家屋の燃える煙が上がっていた。どうやら、敵襲を受けているらしい。
 宿場町では、街の住人のほかにドワーフの一団が戦っていた。

 魔法が届く距離になったところで、グリンウィルがスリープクラウドを使用。護衛にゼーラを残し、エドとビクトリアはそのまま前進。
 レベルも上がり、エドに魔法援護を掛けずとも低レベルの敵なら、苦戦することもなくなってきた。

ドワーフ「助太刀感謝する」
 ドワーフの一団は、北の聖王国ヴァルンからやってきたマイリー神殿の神官戦士隊。ヴァルンの派遣した援軍の一隊だった。
 ウインドを救うために、まずは周辺の敵を排除していたという。
 これから、いよいよウインドを救うための決戦を行うというので、エドたちも加わることになった。

「戦(いくさ)の煙」リーランド4

投稿日時:2021/03/13(土) 10:49


 ノルトのある街道は、東の王国と西の王国に繋がっている。どちらに行こうかという話になり、西の王国が交易の中心として栄えているので、西に行こうという話になった。
 ノルトを出たエド達だったが、数里も進まないうちに、傷ついた騎士と出会う。

エド「おい! しっかりしろ!」

 騎士を助けようとすると、どこからか弓矢が飛んで来た。弓による射撃(主動作)を行ったので、隠密状態が解除され、隠れていた敵が姿を表す。ダークエルフローグが二人。
 ダークエルフ・ローグとの戦闘は割愛。精霊魔法インビジリティを使用して、2ターンに一回の奇襲射撃はどんなものかやってみたかったが、一人プレイでは煩雑過ぎてやりにくい。主動作で出現した瞬間に、魔法は抵抗力が高いがとにかく集中攻撃。弓じゃなくて近接攻撃だと、接触毒があるので、ビクトリアが回復にまわるので、結構長引くし、後衛があぶなくなってくる。ここではなんとか勝ったとしておく。

 助けた騎士は隣の都市からやってきた。現在、隣の都市は妖魔の連合軍に包囲され、危険な状態にあるらしい。援軍を求めて、ノルトにやってきた。まずはファリス神殿に連れていって傷の回復。ファリス神殿の司祭は、この急報をノルトを運営する評議会に連絡しに行くことになった。
 しかし、ノルトの評議会は腰が重い。援軍を出すどころか、ノルトの城門を閉ざし、防御を固める意向らしい。ファリス神殿はせめて有志で援軍を送ろうとするが、都市防衛に必要な戦力としてファリス神殿所属の神官戦士の移動を禁じてきた。

エド:「援軍が行かなきゃ、籠城戦なんて勝ち目はないんじゃないか? 大丈夫なのか?」
エド:「こうなったら、たとえ俺一人でも」
グリンウィル:「ノルトが大軍で援軍を派遣するならまだしも、一人で行ってもなんにもならないだろう?」
エド:「だからって、見捨てろっていうのか!?」

 エドとグリンウィルは口論になるが、エドが行くなら自分もとゼーラも行くといい、本当に無茶をしそうなら止めればいいかとグリンウィルも同意。なお、ビクトリアはもともとここのファリス神殿の所属ではないので、最初から一人でもいく気だった。
 評議会の命令によって城門が封鎖される前に、早朝、エドたちは旅立つことにした。
 そこへ松葉杖をつきながら、ひとりの騎士がやってくる。エドたちが助けた騎士レイノルドだった。

レイノルド:「我々を救うために援軍に行ってくれる君たちに感謝する。私も同行できなくて申し訳ない」
 そういって、レイノルドは一通の手紙をエドに手渡した。

レイノルド:「その手紙には、君たち、騎士エドワード殿他三名は、義によって我々を救うために立ち上がった勇士だと書いてある。君たちの身分を証明するものだ」

エド:「騎士って、俺は騎士に憧れているだけで正式な騎士ではないですよ」
レイノルド:「いや、君はもう立派な騎士だよ」
エド:「ありがとうございます」

 こうして、エドたちはノルトを後にした。

「古神殿に巣くう妖魔」リーランド3

投稿日時:2021/03/13(土) 10:47


 エドワード達は、リーランド地方を東西に結ぶ街道に出た。ほどなくして、街道上の城砦都市ノルトに到着する。
 ゼーラは弓を買いに行き、エドワードも同行。ビクトリアは、ファリス神殿に挨拶をしに行く。グリンウィルは宿の部屋に引きこもり、こっそり手に入れた魔導書を読み始めた。
 ビクトリアがファリス神殿に赴くと、近くの古神殿を妖魔に占拠されたので、退治して欲しいという依頼を受ける事になった。

 古神殿にはどんな妖魔がいるのかと思いきや、居たのはホブゴブリンリーダーとホブゴブリン二体だけだった。グリンウィルのスリープクラウドでホブゴブリン達は眠ってしまい、ホブゴブリンリーダーも、エド・ビクトリア・ゼーラの三人の近接攻撃の前に、あえなく倒れた。

 拍子抜けする依頼だったと、自分たちの成長を実感するエドワード達だったが、そこへここを占拠した妖魔たちの本当のボスであるダークエルフ・ローグが、部下のオーガを連れて戻ってきた。
 最初のイニシアティブ判定は、エドの失敗で負ける。オーガは5レベルだが脅威レベル+1なので実質6レベルとなると緊張が走る。
 ダークエルフはさらにオーガにファナティシズムをかけ、命中を上げてきた。今回、前衛に出ているのはエドのみで、受け判定には成功するものの、これまでロクな報酬がなかったので装備が初期状態なので、戦いが長引くと厳しいかもしれない。
 後攻で、ビクトリアがエドにモラルをかけ命中率アップ、グリンウィルはボディプロテクションかシールドで迷うが、受け率と受け値の上がるシールドを選択してエドにかける。エドの攻撃は命中、ゼーラは弓攻撃に失敗したため、ここで集中力を使用。
 続くオーガの攻撃は失敗するが、ダークエルフは精霊魔法デストラクションを唱えた。目標はエドワード。騎士は抵抗力が高いが、3レベルのエドは、まだ51しかない。しかし、なんとか抵抗し、事なきを得る。当然、PC達のターンでグリンウィルがカウンターマジックをエドにかける。
 数ターン後、グリンウィルのエネルギーボルトでオーガに止めを刺す。ここでPC側の行動が終了していれば、ダークエルフの逃亡もあり得たが、最後にエドの行動が残っていたので、ダークエルフを接近戦に持ち込む。
 ダークエルフを逃亡させようとしてみたが、逃亡判定がややこしく、結果、逃亡できなかったダークエルフは、ファリス神殿を穢されたビクトリアの怒りの一撃で命を奪われた。(1d6+12で最大の18点ダメージ、HP0イコール即死ではないが、なんか即死したと納得してしまうような状況だった)
 古神殿の妖魔を退治し、エドたちはノルトに戻る。今回は神殿から依頼をうけていたので、きちんと報酬を得ることが出来た。

報酬 一人2000GP
経験点 1000点 特技点 10点 全員4レベルに。

「ゾンビの村」リーランド2

投稿日時:2021/01/17(日) 14:00

 前回、一緒に行動することにしたエドワード達は、ゼーラの弓を買いに行こうと、街に向かうことにする。
 途中、ウルフの集団(六匹)に襲われる。

 無事にイニシアティブもとり、グリンウィルのスリープクラウドで終了。では、他のキャラが面白くないので、追加で三匹現れたことにする。キャラクター達だって、せっかくレベルアップした自分の実力がどれだけ成長しているか知ってみたいだろう。
 レベルアップと特技の成長のおかげで、だいたい6~8%は命中率が上がるので、前回のゴブリン戦での無様な戦いに比べれば、遥かに順調な戦いだった。
 ただし、装甲の薄いゼーラだけは、攻撃が命中するとかなり厳しくなる。

 ウルフを退けた一行は、視界の前方の森の向こうに炊事の煙がいくつか上がっているのを見て、そちらに向かってみることにした。

「スリープクラウド補考」
 旧版のロードスや旧版SWでは、かなりアバウトに「どれくらい巻き込めたか」をGMがきめてしまっていたが、新しいルールでは「半径3メートル」と定められている。上級戦場ルールでは、1マスが2メートル辺なので、敵が隣り合っていたとしても巻き込めるのは三匹までとなる。となると、スリープクラウド対策で、距離を開けられるとかなりコスパの悪い魔法になってしまう。
 今のところ簡易戦場ルールなので、かなりファジーに遊んでるが、それでも一般的なサイズで三匹ぐらいと思ったほうが良いかもしれない。

「ゾンビの村」
 炊事の煙を頼りにその場所に行ってみると、そこには、森に囲まれた村があった。村人が畑仕事をしているので、声をかけようとするが、なんとその村人はゾンビだった。この村は、ゾンビとスケルトンが生前のように仕事の真似事をしている村だった。
 ファリス司祭のビクトリアは、すぐにも彼らを浄化しようとするが、そこに「村長」を名乗るボロボロの服装の男がやってくる。彼は、エドワード達を自分の家に招待すると言い出す。村人のことを聞いてみるが、その返事は要領を得ない。彼にとって、この村はアンデットの村ではなく、普通の村であるかのようだった。
 村長の家で「お茶」と称するお湯を振る舞われつつ、どうしてこういう事になったのか理由は不明だが、村長にとってはここが平和だった時のいい記憶に包まれているなら、放っておくべきではと考えるエドワードに、死者の魂を縛り付けるのは冒涜と、ビクトリアは譲らない。
 そんな二人にゼーラは言った。「この村の住人は、この村の住人ではない」と。

 ゼーラは遊牧民の生まれで、何年も前に他の部族との戦いに敗れ全員奴隷にされたのだという。奴隷にされた彼女だが、商品として都市に運ばれる途中、奴隷商人の馬車が妖魔に襲われ、命からがら脱出した。何年も他の馬車で連れていかれた部族の仲間を探していたが、この村人のゾンビ達に見覚えがあるという。
 これはどういう事か村長に問い詰めると、「村の平和を乱す奴は許さん」と逆切れして襲い掛かってきた。

・ボス 初級魔術師 配下 ゾンビ二体 スケルトン二体
 グリンウィルがスケルトンの魔物判定に失敗。「ドラゴン・トゥース・ウォリアーかも知れません!」

 初手のイニシアティブは取ったので、どの道巻き込み範囲なのでビクトリアがターンアンデット(半径10m)し、ゾンビとスケルトンは恐慌状態に。
 村長は後衛なので、結局、前衛のアンデットを潰していかないといけないが、村長が飛ばしてくるスパイダーウェブに引っかかり、またも戦闘は当たらない泥沼に。グリンウィル、慌ててカンターマジックをかけ始める。ビクトリアは、モラルの神聖魔法で下がった命中率を若干持ち直す。
 そんな泥仕合終盤、使うなら最後のMPでと考えていたスリープクラウドで、ビクトリア以外が全員寝る。やっぱりスリープクラウドは危険だ。またしても全滅コースに入りかねない。
 しかし、相手はMPの尽きた魔術師。ビクトリアはエドワードを蹴り起こし、ゼーラを優しく揺り起こして(2ラウンド消費)、最後は仲間の間接的な仇である村長をゼーラが打ち取って終了。

反省
 集中力が二回も使えるようになってたの忘れてた。それにしても全滅の可能性が高いため、全体攻撃は「最後に一回」ぐらいが無難。
 あと、恐慌状態は判定のペナルティーがあるだけで、ゾンビ・スケルトンは一応、攻撃は続行可能なのを忘れてた。


 村長を倒した後、もともとはゼーラの部族の者だったアンデット達を浄化する。村長が、奴隷を買ってアンデットにし、村を作っていた理由は謎である。
 しかし、魔術師だっただけはあって、村長の家を探すと、抗病毒の護符が二枚と使用回数三回の極少魔晶石がひとつ手に入った。
 ゼーラは何もいらないといい、護符はエドワードとビクトリアが、魔晶石はグリンウィルがもらい受けた。
 なお、グリンウィルは村長の禁断の魔術の魔導書がどこかにあるはずと、仲間には内緒で密かに捜索。隠された禁断の魔術書を発見する。

 ゼーラの旅の目的はここで終わった。仲間をちゃんと故郷に埋葬しなくていいのかと問うエドワードに、ゼーラは他の部族に奪われた土地だから行っても意味がない、と断った。
 これからどうするかを問うエドワードに、ゼーラは自分の目的を助けてくれた恩返しと新しい目的を見つけるために、旅に同行したいと答えた。

経験点 1000点 特技点 10点 全員3レベルに。
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