「クトゥルフ神話TRPG」
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猫たちのクトゥルフ「背の低い地下道」
投稿日時:2016/05/29(日) 16:00
僕の名前はクロシロ。全身黒い毛におおわれているけど、鼻と口、それと四本の足の先とお腹が白い。人間たちの間では、そのまんま「黒白」って呼ばれる模様。
ほぼ黒い毛に覆われているから、略すなら「クロ」なんだけど、語感の問題なのか呼びやすいからか、僕の飼い主は「シロ」って呼ぶ。紛らわしい。
ほぼ黒い毛に覆われているから、略すなら「クロ」なんだけど、語感の問題なのか呼びやすいからか、僕の飼い主は「シロ」って呼ぶ。紛らわしい。
さて、とある日の事だ。僕は、近所のネコ集会で顔なじみの茶トラに誘われて、とある穴倉に潜ることになった。人間たちの間では「防空壕」って呼ばれている。
今年の夏も熱くなりそうなので、よい避暑地を探そうと茶トラに誘われたのだ。僕は飼い猫だけど、家のクーラーがいつでもついているとは限らない。だから、僕は茶トラの誘いに乗ったのだ。
茶トラの発見した防空壕は、人間が地下に隠れるために作ったものだから、内部は申し分なく冷えていた。しかし、茶トラは夏になればさらに熱くなるだろうから、もっと奥も調べようと言って、さらに奥に進んでいった。
どれほど深く潜っただろうか、茶トラがさらに奥に続く小さな入り口を見つけた。そこは不自然な入り口で、どうやら防空壕の壁の一部が崩れ、別の穴と繋がってしまったものらしい。茶トラは、迷うことなくその新しい地下道に入っていった。
猫というのは好奇心が高いのだ。僕もそれに続いた。
そこは、奇妙な通路で天井がやけに低かった。僕ら猫にとってはちょうど良いぐらいだが、人間が通るには厳しいだろう。だが、天然の洞窟ではなく、明らかに何者かによって掘られた通路だった。今の人類は非常に大きいが、昔は僕ら並みに背が小さかったのだろうか。そんなことを考えていると、やがて少し広い場所に出た。
相変わらず、天井は低いが横幅は今までいた場所よりはるかに広い。それにすべてが加工された石でできていた。さらには、この地下空間には多くの細長い石棺が並べられていた。この地下空間は広すぎて落ち着かないが、この石棺のなかに入ることができるなら、さぞや落ち着くことができるだろう。
そう思って、石棺のひとつに入ろうとしたが、そこを茶トラに声を掛けられた。茶トラは、すごいものを見つけたぞと僕を呼んだ。
茶トラは、さらに奥へと続く細い通路を見つけていた。
その通路には、両側にレリーフの刻まれた歴史の間だった。それも、人間以前の未知の生物のものだ。
その生物は遥かな昔、恐竜の栄えていた時代の生物で、その歴史は手に槍を持ち、狩りをするところから始まっていた。その生物は肉食だったが、農耕によって食料を大量生産することで彼らの食用となる家畜を育てるようになり、順調に文明を発展させていった。やがて、彼らの中に指導者が現れる。手に書物のようなものとシンボルのようなものを携えていることから、おそらくは宗教的な指導者なのだろう。その指導者の元にルールが定められ、生物は国家を形成していった。
続くレリーフは、彼らの繁栄を刻んでいた。彼らは星々を観測し、自分たちが銀河のどこにある惑星の上に居るのかを把握し、かなり正確な宇宙の地図を作っていた。また、彼は魔法と思えるような高度な科学も発展させていた。彼らの支配する帝国は地球全土に及んだ。
しかし、彼らの帝国は大いに栄えたが、そのころから堕落が社会にまん延し始めた。彼らは人間によく似た家畜を丸のみすると、そのまま惰眠を貪るものが増えてきた様子がレリーフには描かれていた。それは、彼らの宗教的指導者が作ったルールに反するものだった。そして、あろうことか本来、そのような社会を戒めるべき宗教的指導者たち自身が、大衆と同じく食後の惰眠にふけっていた。その場面の端には、空に輝く凶星が描かれていた。
凶星が大地に激突し、世界に大破壊が訪れる。世界各地に凶星の破片が火の玉となって降り注ぎ、多くの生命を死滅させた。もちろん、彼らの帝国も滅びの道を進むことになった。
生物の生き残りは、それでも再生のために力を合わせようとした。しかし、堕落してしまった彼らはもはやかつての栄光を取り戻すことができなかった。
何度もかつての栄光を取り戻す試みが行われたが、彼らの退化は誰にも止められなかった。宗教的指導者たちの行う試みは、時代とともに科学というよりは魔術、いや迷信だらけのまじないの類、生贄を捧げてかつての力を取り戻そうとするような野蛮な儀式になり下がった。
また、彼ら自身の退化も著しく、かつて二足歩行をしていた生物は、手を地面につける四足の生き物になり、あまつさえその手足すら退化し、彼らの歴史の最後のページ、もはやレリーフではなく壁画に描かれていたのは、醜く地べたを這いずり回るヘビそのものの姿だった。
「こりゃまたすごいものを見つけたな」
茶トラがそう言った。
確かにすごい。だが、僕はそろそろだいぶ深いところまで潜っていることに、ほのかに不安を覚えていた。
「もう帰ろうよ」
「待て、まだ先が続いている」
茶トラの言う通り、まだ通路は続いていた。僕は正直、もう帰りたかった。しかし、ここで引き返せば、茶トラの口から僕は臆病者だと、ネコ集会で吹聴されることになる。
結局、僕は茶トラについて、地下道をさらに進むことになった。
そこから先は実に単調な道だった。あいかわらず天井は低く、また、さきほどまでの整った地下道と近い、ここはただ地下を掘りぬいただけのような粗雑なものだった。
これが本当に、あの素晴らしいレリーフを作り上げた生物のものだとしたら、恐ろしいほどに退化してしまったのだということをうかがわせる。あのレリーフを作った生物の末裔は、自分たちの祖先がここを作ったのだということすら忘れ、下等生物になり下がったのだろうか。
そんなことを考えていると、不意に先を行く茶トラが足を止め、僕は頭をぶつけてしまった。
「急に止まらないでよ」
僕は茶トラに抗議した。
しかし、その茶トラはというと、背を低くし警戒態勢を取りながら、じっと通路の前方を見つけていた。その前方から、何かしゅうしゅうという息遣いが聞こえてくる。
通路の前方には、無数の目があった。それはヘビだった。あのレリーフを描いた生物の末裔、旧支配者であるヘビたちが、この地下道には潜んでいたのだ。僕は、車の往来の激しい道路の真ん中で硬直してしまったかのように、動けなくなってしまった。
「逃げろ!」
茶トラが叫んだ。
その声を聞いたとたんに、僕の身体の硬直が解け、僕と茶トラは一目散に出口を目指して駆けだした。
背後からは、通路を埋め尽くす無数のヘビたちが僕らを追いかけてくる。ものすごいスピードだった。獲物を捕らえようとする奴らの執念はすさまじく、僕は何度も尻尾を噛みつかれそうになった。とにかく夢中で走り続けた。
そして、僕らはなんとか地上に戻ることができた。明るい太陽の元にまで彼らは追ってくることはなく、僕らは命拾いした。
「こわかったね」
僕は茶トラにそう言った。
「にゃーお」
茶トラの返事を聞き、僕はもう一度、恐怖した。
なんてことだ。茶トラは言葉を失ってしまった。きっとあまりにひどい恐怖が、茶トラの理性を破壊してしまったのだろう。
その後、茶トラが言葉を取り戻すことはなく、茶トラは普通の猫になってしまった。
仲間によると、僕らの恐怖体験のあとに、何匹かが防空壕の中に危険はないか調べに入ったそうだった。ところが奇妙なことに、僕らの見つけたヘビの地下道は見つからなかったそうだ。
そんなことはないと僕は反論したが、なら案内してくれと言われてそれ以上の反論ができなくなった。その地下道に潜るのだけは嫌だ。今度こそ、獲物を取り逃がしたヘビたちに捕まってしまうだろう。
言葉を失った茶トラを少し羨ましく思う。茶トラは、ヘビを見るたびに怯えなくていいのだから。
僕はヘビを見るだけで怖い。最近ではヘビを見るたびに、飼い主の元に身を寄せている。
僕は確かに見たんだ。この街の地下に、かつて繁栄したヘビ人間の祭壇があることを。その末裔は今も地下深くに潜んでいて、再び地上の支配者になるのを虎視眈々と狙っているんだ。
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今年の夏も熱くなりそうなので、よい避暑地を探そうと茶トラに誘われたのだ。僕は飼い猫だけど、家のクーラーがいつでもついているとは限らない。だから、僕は茶トラの誘いに乗ったのだ。
茶トラの発見した防空壕は、人間が地下に隠れるために作ったものだから、内部は申し分なく冷えていた。しかし、茶トラは夏になればさらに熱くなるだろうから、もっと奥も調べようと言って、さらに奥に進んでいった。
どれほど深く潜っただろうか、茶トラがさらに奥に続く小さな入り口を見つけた。そこは不自然な入り口で、どうやら防空壕の壁の一部が崩れ、別の穴と繋がってしまったものらしい。茶トラは、迷うことなくその新しい地下道に入っていった。
猫というのは好奇心が高いのだ。僕もそれに続いた。
そこは、奇妙な通路で天井がやけに低かった。僕ら猫にとってはちょうど良いぐらいだが、人間が通るには厳しいだろう。だが、天然の洞窟ではなく、明らかに何者かによって掘られた通路だった。今の人類は非常に大きいが、昔は僕ら並みに背が小さかったのだろうか。そんなことを考えていると、やがて少し広い場所に出た。
相変わらず、天井は低いが横幅は今までいた場所よりはるかに広い。それにすべてが加工された石でできていた。さらには、この地下空間には多くの細長い石棺が並べられていた。この地下空間は広すぎて落ち着かないが、この石棺のなかに入ることができるなら、さぞや落ち着くことができるだろう。
そう思って、石棺のひとつに入ろうとしたが、そこを茶トラに声を掛けられた。茶トラは、すごいものを見つけたぞと僕を呼んだ。
茶トラは、さらに奥へと続く細い通路を見つけていた。
その通路には、両側にレリーフの刻まれた歴史の間だった。それも、人間以前の未知の生物のものだ。
その生物は遥かな昔、恐竜の栄えていた時代の生物で、その歴史は手に槍を持ち、狩りをするところから始まっていた。その生物は肉食だったが、農耕によって食料を大量生産することで彼らの食用となる家畜を育てるようになり、順調に文明を発展させていった。やがて、彼らの中に指導者が現れる。手に書物のようなものとシンボルのようなものを携えていることから、おそらくは宗教的な指導者なのだろう。その指導者の元にルールが定められ、生物は国家を形成していった。
続くレリーフは、彼らの繁栄を刻んでいた。彼らは星々を観測し、自分たちが銀河のどこにある惑星の上に居るのかを把握し、かなり正確な宇宙の地図を作っていた。また、彼は魔法と思えるような高度な科学も発展させていた。彼らの支配する帝国は地球全土に及んだ。
しかし、彼らの帝国は大いに栄えたが、そのころから堕落が社会にまん延し始めた。彼らは人間によく似た家畜を丸のみすると、そのまま惰眠を貪るものが増えてきた様子がレリーフには描かれていた。それは、彼らの宗教的指導者が作ったルールに反するものだった。そして、あろうことか本来、そのような社会を戒めるべき宗教的指導者たち自身が、大衆と同じく食後の惰眠にふけっていた。その場面の端には、空に輝く凶星が描かれていた。
凶星が大地に激突し、世界に大破壊が訪れる。世界各地に凶星の破片が火の玉となって降り注ぎ、多くの生命を死滅させた。もちろん、彼らの帝国も滅びの道を進むことになった。
生物の生き残りは、それでも再生のために力を合わせようとした。しかし、堕落してしまった彼らはもはやかつての栄光を取り戻すことができなかった。
何度もかつての栄光を取り戻す試みが行われたが、彼らの退化は誰にも止められなかった。宗教的指導者たちの行う試みは、時代とともに科学というよりは魔術、いや迷信だらけのまじないの類、生贄を捧げてかつての力を取り戻そうとするような野蛮な儀式になり下がった。
また、彼ら自身の退化も著しく、かつて二足歩行をしていた生物は、手を地面につける四足の生き物になり、あまつさえその手足すら退化し、彼らの歴史の最後のページ、もはやレリーフではなく壁画に描かれていたのは、醜く地べたを這いずり回るヘビそのものの姿だった。
「こりゃまたすごいものを見つけたな」
茶トラがそう言った。
確かにすごい。だが、僕はそろそろだいぶ深いところまで潜っていることに、ほのかに不安を覚えていた。
「もう帰ろうよ」
「待て、まだ先が続いている」
茶トラの言う通り、まだ通路は続いていた。僕は正直、もう帰りたかった。しかし、ここで引き返せば、茶トラの口から僕は臆病者だと、ネコ集会で吹聴されることになる。
結局、僕は茶トラについて、地下道をさらに進むことになった。
そこから先は実に単調な道だった。あいかわらず天井は低く、また、さきほどまでの整った地下道と近い、ここはただ地下を掘りぬいただけのような粗雑なものだった。
これが本当に、あの素晴らしいレリーフを作り上げた生物のものだとしたら、恐ろしいほどに退化してしまったのだということをうかがわせる。あのレリーフを作った生物の末裔は、自分たちの祖先がここを作ったのだということすら忘れ、下等生物になり下がったのだろうか。
そんなことを考えていると、不意に先を行く茶トラが足を止め、僕は頭をぶつけてしまった。
「急に止まらないでよ」
僕は茶トラに抗議した。
しかし、その茶トラはというと、背を低くし警戒態勢を取りながら、じっと通路の前方を見つけていた。その前方から、何かしゅうしゅうという息遣いが聞こえてくる。
通路の前方には、無数の目があった。それはヘビだった。あのレリーフを描いた生物の末裔、旧支配者であるヘビたちが、この地下道には潜んでいたのだ。僕は、車の往来の激しい道路の真ん中で硬直してしまったかのように、動けなくなってしまった。
「逃げろ!」
茶トラが叫んだ。
その声を聞いたとたんに、僕の身体の硬直が解け、僕と茶トラは一目散に出口を目指して駆けだした。
背後からは、通路を埋め尽くす無数のヘビたちが僕らを追いかけてくる。ものすごいスピードだった。獲物を捕らえようとする奴らの執念はすさまじく、僕は何度も尻尾を噛みつかれそうになった。とにかく夢中で走り続けた。
そして、僕らはなんとか地上に戻ることができた。明るい太陽の元にまで彼らは追ってくることはなく、僕らは命拾いした。
「こわかったね」
僕は茶トラにそう言った。
「にゃーお」
茶トラの返事を聞き、僕はもう一度、恐怖した。
なんてことだ。茶トラは言葉を失ってしまった。きっとあまりにひどい恐怖が、茶トラの理性を破壊してしまったのだろう。
その後、茶トラが言葉を取り戻すことはなく、茶トラは普通の猫になってしまった。
仲間によると、僕らの恐怖体験のあとに、何匹かが防空壕の中に危険はないか調べに入ったそうだった。ところが奇妙なことに、僕らの見つけたヘビの地下道は見つからなかったそうだ。
そんなことはないと僕は反論したが、なら案内してくれと言われてそれ以上の反論ができなくなった。その地下道に潜るのだけは嫌だ。今度こそ、獲物を取り逃がしたヘビたちに捕まってしまうだろう。
言葉を失った茶トラを少し羨ましく思う。茶トラは、ヘビを見るたびに怯えなくていいのだから。
僕はヘビを見るだけで怖い。最近ではヘビを見るたびに、飼い主の元に身を寄せている。
僕は確かに見たんだ。この街の地下に、かつて繁栄したヘビ人間の祭壇があることを。その末裔は今も地下深くに潜んでいて、再び地上の支配者になるのを虎視眈々と狙っているんだ。
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猫たちのクトゥルフ「ネコゾンビ」序文
投稿日時:2016/05/06(金) 21:43
ニャー
カリカリカリカリ
ニャー
カリカリカリカリ
「外に出たいの? 遠くにいっちゃダメだよ」
飼い主にドアを開けてもらい、僕は家の外に出た。今日はネコ集会の日だから、どうしても出かけたかったんだ。
都会のほうでは、飼い猫は家の外に出してもらえないらしいけど、うちのほうは田舎なので、割と自由に出してもらえる。
僕の名前はシロ。二歳の雄の雑種。小さいころに今の飼い主に拾われた。
都会のほうでは、飼い猫は家の外に出してもらえないらしいけど、うちのほうは田舎なので、割と自由に出してもらえる。
僕の名前はシロ。二歳の雄の雑種。小さいころに今の飼い主に拾われた。
ニャー
ニャー
ニャー
ニャー
ニャー
ネコ集会の広場には、すでにこの近所の猫がたくさん集まっていた。
気の短い人間がたまたま通りかかり「うるさい!」と叫ぶと、一瞬だけ静かになり、みなでその人間を見つめたが、人間がどこかに去ると、またニャァニャァと鳴き始めた。
気の短い人間がたまたま通りかかり「うるさい!」と叫ぶと、一瞬だけ静かになり、みなでその人間を見つめたが、人間がどこかに去ると、またニャァニャァと鳴き始めた。
僕らネコは、かつて地上の支配者の一員だった。
古代エジプトのブパスティス信仰に、その痕跡が残されている。古代エジプトにおいて神と崇められた一神が僕らの祖先なのだ。
いや、僕らだけではない。かつてヘビ達は、二足歩行するヘビ人間として、たくさんの都市を築き科学と魔術の探求者だったし、イルカは深きものと呼ばれる海の支配者だった。
いまや、人間の遺跡の片隅にその痕跡をとどめる二過ぎない深淵の知識に触れた人間達は、かつての僕らを畏怖を込めて『旧支配者』と呼んでいる。
しかし、僕らはひどく退化してしまった。
ヘビ人間や深きものの末裔は、今でもかつての栄光を取り戻そうと目論んでいるようだが、僕らが支配者の地位に返り咲くことはないだろう。
古代エジプトのブパスティス信仰に、その痕跡が残されている。古代エジプトにおいて神と崇められた一神が僕らの祖先なのだ。
いや、僕らだけではない。かつてヘビ達は、二足歩行するヘビ人間として、たくさんの都市を築き科学と魔術の探求者だったし、イルカは深きものと呼ばれる海の支配者だった。
いまや、人間の遺跡の片隅にその痕跡をとどめる二過ぎない深淵の知識に触れた人間達は、かつての僕らを畏怖を込めて『旧支配者』と呼んでいる。
しかし、僕らはひどく退化してしまった。
ヘビ人間や深きものの末裔は、今でもかつての栄光を取り戻そうと目論んでいるようだが、僕らが支配者の地位に返り咲くことはないだろう。
ちょっと前の僕は、よくこのような話をこのネコ集会で話したが、お前は変わっているという感想しか持たれず、最近は口をつぐんでいる。
大抵のネコにとって重要なのは、よそ者や外敵の驚異や、どこに居心地のいい日溜まりがあるかということだけだ。
僕も飼い主の変わった趣味がなければ、ただの猫に過ぎなかったろう。
大抵のネコにとって重要なのは、よそ者や外敵の驚異や、どこに居心地のいい日溜まりがあるかということだけだ。
僕も飼い主の変わった趣味がなければ、ただの猫に過ぎなかったろう。
だが、この日、ネコ集会で持ち上がったのは「ネコゾンビ」というひどくショッキングな話だった。
死んだはずの猫が蘇り、この近所を徘徊していたのだという。
死んだはずの猫が蘇り、この近所を徘徊していたのだという。
ネコゾンビとはなんなのか、今回のネコ集会はその話で持ちきりだった。
そして、この事件がきっかけで、僕は旧支配者に関わる事になるのだった。
猫の視点で描く猫クトゥルフ「Cathulhu」のオリジナル話の序文です。勢いで書いた。
「クトゥルフ2200 スペースエイジ」
[FARCE] 投稿日時:2016/02/12(金) 16:47
2016年最初のFARCEでのTRPGセッション。
今回は、宇宙を舞台にしたクトゥルフ<<スペースエイジ>>です。
カンパニーの所有する惑星調査船プタゴラス号は、惑星LV768の調査に向かう。地球連合の委託によるこの調査に成功すれば、惑星LV768での利権はカンパニーが独占できる。しかし、今回の任務では、軍の特殊チームが同行することになり、乗り込んだ軍人たちは船内に立入禁止区域を作る。
パイロットのアリシアは、探索者にお客の癖に態度が大きいと軍人たちへの不平を漏らす。さらに彼女をイライラさせることに、いよいよ出発という直前にロギ博士という人物が、軍のチームの追加のメンバーとして乗り組みが決まった。
<<探索者>>
・ハンソロ 28歳 SAN値90
宇宙船パイロット。20世紀の有名な映画の登場人物にそっくりな名前なので、ときどき船長と呼ばれる。
・チューバッカ 28歳 SAN値40
元軍人の地質調査チームのメンバー(パワーローダーを操るとかの肉体労働担当) 名前から誤解されるが、別にけむくじゃらではない。(ただしAPPは7)軍隊時代に、エースという男にひどいいたずらをされた。
・ホセ・メンドゥーサ 28歳 SAN値70
マラカスを振るエンジニア。
<<プタゴラス号の乗組員>>
・デビット船長
プタゴラス号の船長。
・アリシア
ブルネットのプタゴラス号のサブ・パイロット。
・モーガン
プタゴラス号の機関士。
・アマンダ
金髪・メガネ・グラマーの女性地質学者。プタゴラス号の惑星調査チームリーダー
・ウィルマース
プタゴラス号の惑星調査チームメンバー
・アーロン
プタゴラス号の惑星調査チームメンバー
<<軍の特殊チーム>>
・ワグナー大尉
軍のチームの隊長。無愛想。機密保持を盾に強硬な態度を取る。
・エース
口を開けば下品なセリフが出てくる歩く下品。昔、チューバッカの恋人に、猥褻な合成写真を冗談で送りつけたことがある。
・アダムス
一番最初にいなくなったり、化け物に喰われたり、探索者の説得に応じたりしそうな、ちょっと存在感のない特殊チームの一員。存在感が薄すぎたのか、存在を探索者に忘れられている。
・ロギ博士
急きょ、軍のチームに同行することになった博士。
用語解説
「ジャンプポイント」
2100年、土星付近でワームホールが発見される。このワームホールはラザロ・プロジェクトという調査計画で調査された結果、別の銀河へと通じる亜空間通路だということが判明する。
現在では「ジャンプポイント」と呼ばれ、他銀河の惑星開発の為に調査船がここから旅立っていく。
ジャンプポイントは自然に発生するものではなく人工的なものであるというのが学者の一致した見解であり、「未来の地球人が作ったタイムトラベルのための通路」と「未知の異星人の連絡路」という2説がある。
LV768での調査は、軍のチームが独自行動したりその帰還が遅かったりということはあったものの、無事に終了した。
有望な鉱脈も発見され、有意義な結果に終わりプタゴラス号は地球帰還のためのLV768の恒星系のジャンプポイントへ向かうのだが、その途中で事件は起こった。
探索者達は夢を見た。。大きな口を開いた邪神の前に立っているのだ。このままでは喰われるというところで目が覚めた。
しかし、奇妙な夢を見たことを考える余地もなく、船内に異臭を放つ黒いドロドロしたスライム状の化け物が出現し、クルーを襲い始めた。
さらに、クルーたちは異常な空腹に悩まされ、機械のヒューズを食べようとするものや人を襲って食べようとする者まで現れる。
探索者たちが、何も有効な手立てを打てないまま、船内では乗員が化け物に襲われたり発狂したりと、次々に数を減らしていく。
だが、ようやくプタゴラス号はジャンプポイントに到達する。
しかし、軍人たちが突然、武装してブリッジを占拠してしまった。探索者たちは間に合わせの武器を手にブリッジへ向かう。(この時点で、時間経過とともに行っていた飢餓のSANチェックで正気度0になったチューバッカが脱落)
軍人たちは、探索者の前で異形の怪物に変身する。まるで殻を割るようにバリバリと体を裂き、中から菌類と甲殻類を混ぜ合わせたような怪物が姿を現し、ハッチから宇宙船の外へと逃げ出していった。
彼らは何をしたかったのか、それを考える暇も与えられず、探索者たちはブリッジのスクリーンに広がるジャンプポイント。いや、さんざん夢に見てきた邪神の口と化した変わり果てたジャンプポイントの姿を見るのだった。
「このままでは地球へは帰還できない」
殺されたはずのデビット船長の頭が口を開いてしゃべる。デビット船長は、実はカンパニーが自社の利益を優先するために用意した合成人間(Syhtetics)だった。
彼によると、ジャンプポイントは、邪神と融合しており、このままでは地球へは帰還できないという。カンパニーの利益を優先する彼は、LV768の鉱物データを地球へ持ち帰るために、あえてプタゴラス号を邪神の口に飛び込ませ、その後に内側から後方、すなわち自分たちが飛び込んだLV768側のジャンプポイントを吹き飛ばせという危険な作戦を指示する。
それしか助かる方法のない探索者たちは、シャトルを改造してジャンプポイントに飛び込んだ後に入り口を爆破できるように改造して射出。邪神の口とジャンプポイントが一体となった空間で、邪神が食べた他の旧支配者の姿を目撃しながらも、なんとか地球に帰還することができた。
あとがき
原作は、クトゥルフ2010収録のシナリオ「もっと食べたい」でした。本当は、これをクトゥルフ・ダークエイジで遊ぶつもりだったのですが、オリジナル舞台の宇宙船物に。
シナリオのネタバレですが、LV768はツァトグアを信仰するヘビ人間の惑星でした。しかし、ヘビ人間は遥か昔に滅亡。数千年後、地球からプタゴラス号がやってきます。軍の特殊チームが参加したのは、ジャンプポイントの説明にもあるように、「未知の異星人」の存在が疑われたためです。
ところが、LV768には同じ時期にミ=ゴもやってきていて、彼らにとっても有益な鉱物が存在するLV768に地球人を近づけさせたくなく、プタゴラス号を遭難させることを画策します。(軍の特殊チームが単独行動を取っている間に、まず、ワグナーがミ=ゴと入れ替わりました。戻ってくるのが遅くなったのはこのため。以後、裏で特殊チームの入れ替わりが進む。)
LV768では、ヘビ人間のツァトグア信仰の遺物が持ち帰られロギ博士から年代測定のためアマンダに渡りました。そして、ツァトグアの思念波を受けたアマンダが、ツァトグアの落とし子をプタゴラス号船内に召喚し始めます。(まったくスルーされたロギ博士は、実は探索者の味方になりうる人物でした。もうひとりは影の薄い特殊チームのアダムス)
そして、プタゴラス号は、ジャンプポイントと一体化して生贄を待っているツァトグアの口に向けて飛行していきます。
最終段階で、ミ=ゴたちは、プタゴラス号のブリッジを乗っ取り、進路を変更されないように固定して、脱出します。彼らはツァトグアの思念波の影響を受けないよう思念波遮断装置を装備していたのです。
だいたいこんな感じですね。単に、ツァトグア進行の遺物を持ち帰ってしまっただけでは、エアロックから遺物を放出して終了なので、ミ=ゴという要素を絡ませてみました。
そして何より、このシナリオ、底辺には「クトゥルフの呼び声」ならぬ「ツァトグアの呼び声」というテーマを置いていたわけです。
ミ=ゴが立ち去った時点で、本来はバットエンドだったのですが、仏心がでてしまい、探索者がなんとか助かる方法を考える前に、自分からヒントを出してしまったので、まだまだ精進が必要ですね。
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今回は、宇宙を舞台にしたクトゥルフ<<スペースエイジ>>です。
カンパニーの所有する惑星調査船プタゴラス号は、惑星LV768の調査に向かう。地球連合の委託によるこの調査に成功すれば、惑星LV768での利権はカンパニーが独占できる。しかし、
パイロットのアリシアは、探索者にお客の癖に態度が大きいと軍人たちへの不平を漏らす。さらに彼女をイライラさせることに、いよいよ出発という直前にロギ博士という人物が、軍のチームの追加のメンバーとして乗り組みが決まった。
<<探索者>>
・ハンソロ 28歳 SAN値90
宇宙船パイロット。20世紀の有名な映画の登場人物にそっくりな名前なので、ときどき船長と呼ばれる。
・チューバッカ 28歳 SAN値40
元軍人の地質調査チームのメンバー(パワーローダーを操るとかの肉体労働担当) 名前から誤解されるが、別にけむくじゃらではない。(ただしAPPは7)軍隊時代に、エースという男にひどいいたずらをされた。
・ホセ・メンドゥーサ 28歳 SAN値70
マラカスを振るエンジニア。
<<プタゴラス号の乗組員>>
・デビット船長
プタゴラス号の船長。
・アリシア
ブルネットのプタゴラス号のサブ・パイロット。
・モーガン
プタゴラス号の機関士。
・アマンダ
金髪・メガネ・グラマーの女性地質学者。プタゴラス号の惑星調査チームリーダー
・ウィルマース
プタゴラス号の惑星調査チームメンバー
・アーロン
プタゴラス号の惑星調査チームメンバー
<<軍の特殊チーム>>
・ワグナー大尉
軍のチームの隊長。無愛想。機密保持を盾に強硬な態度を取る。
・エース
口を開けば下品なセリフが出てくる歩く下品。昔、チューバッカの恋人に、猥褻な合成写真を冗談で送りつけたことがある。
・アダムス
一番最初にいなくなったり、化け物に喰われたり、探索者の説得に応じたりしそうな、ちょっと存在感のない特殊チームの一員。存在感が薄すぎたのか、存在を探索者に忘れられている。
・ロギ博士
急きょ、軍のチームに同行することになった博士。
用語解説
「ジャンプポイント」
2100年、土星付近でワームホールが発見される。このワームホールはラザロ・プロジェクトという調査計画で調査された結果、別の銀河へと通じる亜空間通路だということが判明する。
現在では「ジャンプポイント」と呼ばれ、他銀河の惑星開発の為に調査船がここから旅立っていく。
ジャンプポイントは自然に発生するものではなく人工的なものであるというのが学者の一致した見解であり、「未来の地球人が作ったタイムトラベルのための通路」と「未知の異星人の連絡路」という2説がある。
LV768での調査は、軍のチームが独自行動したりその帰還が遅かったりということはあったものの、無事に終了した。
有望な鉱脈も発見され、有意義な結果に終わりプタゴラス号は地球帰還のためのLV768の恒星系のジャンプポイントへ向かうのだが、その途中で事件は起こった。
探索者達は夢を見た。。
しかし、奇妙な夢を見たことを考える余地もなく、船内に異臭を放つ黒いドロドロしたスライム状の化け物が出現し、クルーを襲い始めた。
さらに、クルーたちは異常な空腹に悩まされ、機械のヒューズを食べようとするものや人を襲って食べようとする者まで現れる。
探索者たちが、何も有効な手立てを打てないまま、船内では乗員が化け物に襲われたり発狂したりと、次々に数を減らしていく。
だが、ようやくプタゴラス号はジャンプポイントに到達する。
しかし、軍人たちが突然、武装してブリッジを占拠してしまった。探索者たちは間に合わせの武器を手にブリッジへ向かう。(この時点で、時間経過とともに行っていた飢餓のSANチェックで正気度0になったチューバッカが脱落)
軍人たちは、探索者の前で異形の怪物に変身する。まるで殻を割るようにバリバリと体を裂き、中から菌類と甲殻類を混ぜ合わせたような怪物が姿を現し、ハッチから宇宙船の外へと逃げ出していった。
彼らは何をしたかったのか、それを考える暇も与えられず、探索者たちはブリッジのスクリーンに広がるジャンプポイント。いや、さんざん夢に見てきた邪神の口と化した変わり果てたジャンプポイントの姿を見るのだった。
「このままでは地球へは帰還できない」
殺されたはずのデビット船長の頭が口を開いてしゃべる。デビット船長は、実はカンパニーが自社の利益を優先するために用意した合成人間(Syhtetics)だった。
彼によると、ジャンプポイントは、邪神と融合しており、このままでは地球へは帰還できないという。カンパニーの利益を優先する彼は、LV768の鉱物データを地球へ持ち帰るために、あえてプタゴラス号を邪神の口に飛び込ませ、その後に内側から後方、すなわち自分たちが飛び込んだLV768側のジャンプポイントを吹き飛ばせという危険な作戦を指示する。
それしか助かる方法のない探索者たちは、シャトルを改造してジャンプポイントに飛び込んだ後に入り口を爆破できるように改造して射出。邪神の口とジャンプポイントが一体となった空間で、邪神が食べた他の旧支配者の姿を目撃しながらも、なんとか地球に帰還することができた。
あとがき
原作は、クトゥルフ2010収録のシナリオ「もっと食べたい」でした。本当は、これをクトゥルフ・ダークエイジで遊ぶつもりだったのですが、オリジナル舞台の宇宙船物に。
シナリオのネタバレですが、LV768はツァトグアを信仰するヘビ人間の惑星でした。しかし、ヘビ人間は遥か昔に滅亡。数千年後、地球からプタゴラス号がやってきます。軍の特殊チームが参加したのは、ジャンプポイントの説明にもあるように、「未知の異星人」の存在が疑われたためです。
ところが、LV768には同じ時期にミ=ゴもやってきていて、彼らにとっても有益な鉱物が存在するLV768に地球人を近づけさせたくなく、プタゴラス号を遭難させることを画策します。(軍の特殊チームが単独行動を取っている間に、まず、ワグナーがミ=ゴと入れ替わりました。戻ってくるのが遅くなったのはこのため。以後、裏で特殊チームの入れ替わりが進む。)
LV768では、ヘビ人間のツァトグア信仰の遺物が持ち帰られロギ博士から年代測定のためアマンダに渡りました。そして、ツァトグアの思念波を受けたアマンダが、ツァトグアの落とし子をプタゴラス号船内に召喚し始めます。(まったくスルーされたロギ博士は、実は探索者の味方になりうる人物でした。もうひとりは影の薄い特殊チームのアダムス)
そして、プタゴラス号は、ジャンプポイントと一体化して生贄を待っているツァトグアの口に向けて飛行していきます。
最終段階で、ミ=ゴたちは、プタゴラス号のブリッジを乗っ取り、進路を変更されないように固定して、脱出します。彼らはツァトグアの思念波の影響を受けないよう思念波遮断装置を装備していたのです。
だいたいこんな感じですね。単に、ツァトグア進行の遺物を持ち帰ってしまっただけでは、エアロックから遺物を放出して終了なので、ミ=ゴという要素を絡ませてみました。
そして何より、このシナリオ、底辺には「クトゥルフの呼び声」ならぬ「ツァトグアの呼び声」というテーマを置いていたわけです。
ミ=ゴが立ち去った時点で、本来はバットエンドだったのですが、仏心がでてしまい、探索者がなんとか助かる方法を考える前に、自分からヒントを出してしまったので、まだまだ精進が必要ですね。
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クトゥルフ・ダークエイジ
投稿日時:2015/09/05(土) 21:35
2005年発売のクトゥルフ神話TRPGのサプリ。
買っては見たものの、そのままお蔵入りしたクトゥルフ・サプリ。そもそも、購入した時期は、ちょうどTRPGから離れていた時期だったので、興味本位で買ったという以外の何物でもないです。
しかし、現在では絶版しているので、手元に残しておいて良かったかもしれません。
内容は、クトゥルフ神話を中世ヨーロッパを舞台に遊ぼうというものです。このルールの発売からわずか一年後の2006年に、「ファンタジー版クトゥルフ」の異名を持つ「ウォーハンマー第二版」が発売され、ただでさえ薄い存在感は、黒歴史すれすれの存在に。
しかし、10年たって斜め読み(探索者の基本)してみると、結構、面白いかもしれません。これ単品じゃ意味ないですが、「アルハザードの遺産」「アルハザードの逆襲」をベースに、魔術師主体の話にするとかすれば、一風変わったクトゥルフが楽しめそうです。
「ウォーハンマーとダークエイジの違い」
ウォーハンマーは絶望的な世界ですが、キャラクターの能力でなんとかなる敵のバランスは必要と思います。パーティー内で誰か犠牲が出る可能性はあっても、初期作成のネズミ取りに混沌のチャンピオンを敵として出すようなバランスではダメだと思います。
一方、クトゥルフダークエイジはホラーなので、破られた太古の封印より現れた旧支配者に踏み潰されるという展開はありだと思います。
ただ、なにか解決策を用意するのが難しい。農民キャラがなすすべもなく旧支配者に踏み潰されましたでは、確かに人間が敵う存在ではないとはいえ、TRPGである必要もなくなってしまいます。
|・ ×・)\ なんだかんだと、結構、ダークエイジも遊んでみたくなってきました。
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買っては見たものの、そのままお蔵入りしたクトゥルフ・サプリ。そもそも、購入した時期は、ちょうどTRPGから離れていた時期だったので、興味本位で買ったという以外の何物でもないです。
しかし、現在では絶版しているので、手元に残しておいて良かったかもしれません。
内容は、クトゥルフ神話を中世ヨーロッパを舞台に遊ぼうというものです。このルールの発売からわずか一年後の2006年に、「ファンタジー版クトゥルフ」の異名を持つ「ウォーハンマー第二版」が発売され、ただでさえ薄い存在感は、黒歴史すれすれの存在に。
しかし、10年たって斜め読み(探索者の基本)してみると、結構、面白いかもしれません。これ単品じゃ意味ないですが、「アルハザードの遺産」「アルハザードの逆襲」をベースに、魔術師主体の話にするとかすれば、一風変わったクトゥルフが楽しめそうです。
「ウォーハンマーとダークエイジの違い」
ウォーハンマーは絶望的な世界ですが、
一方、クトゥルフダークエイジはホラーなので、
ただ、
ダークエイジのヒロイン、我らがブリュンちゃん(16歳)
|・ ×・)\ なんだかんだと、結構、ダークエイジも遊んでみたくなってきました。
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「夜刀浦の猫探索者」Cathulhu
投稿日時:2015/08/18(火) 23:08
8月17日TRPGBOX番外編で、クトゥルフフラグメント収録の「Cathulhu」のセッションをしてきました。
<猫の探索者たち>
<あらすじと感想>
今回の舞台は、R&R20号のクトゥルフ記事に掲載されていた千葉県夜刀浦市を舞台にしました。もともとのシナリオが1920年代アーカムを舞台にしているので、ちょっとシナリオが舞台にマッチしていないんですが、夜刀浦の設定を使いたかったので。(自分の中では、アーカムを舞台にしたクトゥルフセッションはラヴクラフト風、夜刀浦を舞台にしたセッションは、ダーレス風にやりたいなと思っています)
シナリオ本編は、夜刀浦に住むPCたち猫探索者の住む猫集会のテリトリーで、一匹の猫が殺害される。その殺し方は、心臓を抉り出すという残忍なもので、同じ猫集会の老猫によると、この猫殺しはこれで四匹目らしい。
でも、猫探索者の持つトリックはどれも魅力的ですし、いつもと違うクトゥルフを遊べる魅力ある追加ルールだと思います。
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<猫の探索者たち>
普通の名前「タマ」
特別な名前「ドアマン」
血統:コラット
トリック:ドア開け 農場猫 ドリトル先生(犬)
農場で飼われていた元飼い猫の野良。ドア開け能力を持つことからドアマンと呼ばれる。
普通の名前「セラ(セラスティア)」
特別な名前「サマンサ」
秘密の名前「ヘメト・ネスウ・ウェレト(王の偉大なる妻の意)」
血統:エジプシャンマウ
トリック:好奇心 トリックマイスター 学者
飯綱大学学長の飼い猫
<あらすじと感想>
今回の舞台は、R&R20号のクトゥルフ記事に掲載されていた千葉県夜刀浦市を舞台にしました。もともとのシナリオが1920年代アーカムを舞台にしているので、ちょっとシナリオが舞台にマッチしていないんですが、夜刀浦の設定を使いたかったので。(自分の中では、アーカムを舞台にしたクトゥルフセッションはラヴクラフト風、夜刀浦を舞台にしたセッションは、ダーレス風にやりたいなと思っています)
シナリオ本編は、夜刀浦に住むPCたち猫探索者の住む猫集会のテリトリーで、一匹の猫が殺害される。その殺し方は、心臓を抉り出すという残忍なもので、同じ猫集会の老猫によると、この猫殺しはこれで四匹目らしい。
PCたち猫探索者は、猫殺しの犯人を突き止めるために行動を開始するが、その裏には、神話的脅威が潜むのであった。というものでした。
うまくマスタリング出来たとはいえず、反省点としては、プレイヤーたちが調査に乗り出すには、シナリオのままだとちょっと動機が薄いと思います。(老猫からの依頼、あるいは、PC自身が狙われているなど)
でも、猫探索者の持つトリックはどれも魅力的ですし、いつもと違うクトゥルフを遊べる魅力ある追加ルールだと思います。
今度は、今回の反省を踏まえてオリジナルのシナリオを作ってみたいですね。
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