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来年の話をすると鬼が笑う

2012/12/01

「来年のことを話すと鬼が笑う」

 よくこの時期には聞く話です。今年はまだ終わっていないのに、来年の話をする(まだ先の話をする)のを、鬼が笑うという意味合いで使われることが多いと思いますが、実際に調べてみると、次のような話が出てきます。

『昔、ある国の殿様が、こう言った。「炒った大豆から芽が出ているのを見つけた者には、この国を譲る」と。ほとんどの人間は、そんなものあるわけないと諦めたのですが、一人、いや一匹の鬼がその話を聞いて、炒った大豆から芽が出たものを探します。やがて鬼はそれを見つけ、自分が国をもらえると思い大喜びしますが、国を譲りたくない殿様は、鬼が見つけた大豆を捨ててしまいます。鬼はとても残念がり、それを村人が慰めます。「また、来年、探せばいいじゃないか」 これに対して鬼は泣き笑いをしながら、こう答えました「お前、人事だと思って」』

 という話です。なんとなくわかるようなわからないような話ですね。










(「炒った大豆から芽が出たもの」なんて、そんな簡単に見つかるわけがありません。文脈からして、この鬼は正直そうでズルはしていないと思います。そうすると「また来年探せばいい」という村人の発言は、また同じ苦労をする鬼を慰めているとは言えない「偽善」「自己満足」というのが見えてきます。物事がスムーズに進められるよう、予定を立てるって大事なことだと思います。それに対して「来年のことを話すと鬼が笑うから」と予定を立てるのを止めてしまうと、結局、予定を立てる人が割りを食う。私はそういう理解をしています)

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